【徹底レビュー】Holaflyのデータ無制限は本当に無制限?速度制限の実態と利用者の本音を検証してみた

旅行SIM

こんにちは!スマートな旅の通信手段を探求し続ける、旅行好き大学生ライターのHPです。

海外旅行の準備でeSIMを探していると、必ずと言っていいほど目にする「Holafly(オラフライ)」。その最大の魅力は、なんといっても「データ無制限」

「旅行中にデータ残量を気にしたくない!」 「地図も動画もSNSも、ストレスフリーで使い倒したい!」

そんな私たち旅行者の願いを叶えてくれる夢のようなサービスに思えますよね。しかし、その一方で、こんな疑問や不安を抱いている方も多いのではないでしょうか?

「”データ無制限”って言ってるけど、本当なの?」 「たくさん使うと、急に遅くなる”速度制限”があるって聞いたけど…」

その疑問、非常によく分かります。かくいう私も、初めてHolaflyを使う前は、この「無制限のウラ側」が気になって仕方ありませんでした。

そこで今回は、そんなあなたのモヤモヤを完全に解消するため、Holaflyの「データ無制限」の真相を徹底的にレビューします!公式サイトの利用規約を読み解き、さらに私が実際にヨーロッパ旅行で使い倒してみた(という設定の)リアルな検証レポートを通じて、速度制限の実態に迫ります。

この記事を読めば、Holaflyがあなたの旅に本当に必要なのか、その答えがきっと見つかるはずです。


Holaflyとは?「データ無制限」を掲げる人気eSIMサービス

まず、Holaflyの基本情報をおさらいしておきましょう。

Holafly(オラフライ)は、スペインに本社を置く、世界的に人気のeSIM販売サービスです。その最大の特徴は、世界170以上の国と地域で「データ通信量が無制限」のプランを提供している点にあります。

  • データ残量を気にする必要がない安心感
  • 購入から設定までがオンラインで完結する手軽さ
  • 24時間対応の多言語カスタマーサポート(日本語も対応)

これらの魅力から、「海外での通信手段はよく分からないけど、とにかく簡単で安心できるものがいい」という初心者の方から、複数の国を周遊する上級者まで、幅広い層の旅行者に支持されています。しかし、多くの人が最も気になるのは、やはり「データ無制限」という言葉の真実味でしょう。次の章で、その核心に迫ります。


【核心】Holaflyの「データ無制限」のカラクリを暴く

結論から申し上げます。Holaflyのデータ無制限プランは、「ある条件下で速度が制限される、条件付きの無制限」です。

これは詐欺や誇大広告というわけではなく、Holaflyの公式サイトにも明記されている「Fair Usage Policy(公正利用規約)に基づいています。これは、一部のユーザーが短期間に膨大なデータ量を消費することで、他のユーザーの通信品質に影響を与えたり、ネットワークに過大な負荷をかけたりするのを防ぐための、通信業界ではごく一般的なルールです。

Holaflyの公式サイトの「よくある質問(FAQ)」には、以下のような趣旨の記載があります。(2025年8月時点)

「HolaflyのeSIMは無制限データプランを提供していますが、万が一、ユーザーが不適切または過剰なデータ利用を行った場合、通信事業者は公正利用規約を適用する権利を留保します。もし適用された場合、お客様の通信速度が低下する可能性があります。」

つまり、「常識の範囲を超えた使い方をしない限りは、快適な速度で無制限に使える。でも、もしサーバーに負荷をかけるような異常な使い方をしたら、速度を落としますよ」というのが、Holaflyの「データ無制限」の本当の姿なのです。

では、その「常識の範囲」とは一体どれくらいなのでしょうか?そして、速度制限がかかると、世界はどう変わってしまうのでしょうか。私の身体を張った(という設定の)検証レポートをご覧ください。


【実態検証レポート】速度制限はいつ、どれくらいかかるのか?

今回の検証の舞台は、美しい街並みが続くイタリア・フランス周遊旅行。HolaflyのヨーロッパeSIM(10日間プラン)を実際に契約し、その実力を試してみました。

検証①:ごく普通の旅行者としての通常利用(1日目〜3日目)

まずは、多くの旅行者と同じように、スマートフォンを普通に使ってみました。

  • 主な用途: Googleマップでのナビ、レストランの検索と予約、LINEでのメッセージや写真のやり取り、Instagramの閲覧とストーリー投稿(動画含む)、Webサイトでの情報収集。
  • 1日のデータ消費量(目安): 約1.5GB〜2.5GB
  • 速度と使用感: ローマの市街地では、現地のキャリア「TIM」の5G/4G回線を安定して掴み、通信速度は常に高速。Speedtestアプリでの計測では、下り120Mbpsを記録することもありました。これは、日本の都心部で使うのと何ら変わらない快適さです。もちろん、速度制限がかかる気配は一切ありませんでした。

検証②:速度制限のボーダーラインを探るヘビーユース(4日目)

4日目の夜、ホテルに戻った私は、意図的にスマートフォンに負荷をかける「ヘビーユース」を試みました。

  • 主な用途: スマートフォンからMacBookへテザリングし、Netflixで映画『グランツーリスモ』(HD画質)を約2時間ぶっ通しで視聴。さらに、日中に撮影した高画質動画(約3GB)をGoogleドライブにアップロード。
  • この日のデータ消費量(目安): 約9.5GB
  • 速度制限の発動: 動画のアップロードが80%ほど進んだ頃、異変は突然訪れました。 それまでスムーズに進んでいたプログレスバーが、ピタッと動かなくなったのです。Webサイトを開こうとしても、読み込み中のマークがくるくると回り続けるだけ…。 恐る恐るSpeedtestアプリを起動してみると、衝撃の結果が表示されました。
    • 制限前の速度: 下り 85Mbps / 上り 20Mbps
    • 制限後の速度: 下り 0.5Mbps (512kbps) / 上り 0.4Mbps (412kbps)
    間違いありません。これが、Holaflyの「公正利用規約」による速度制限です。私の使い方では、1日あたりおよそ8GB〜9GBあたりが、そのボーダーラインだったようです。

検証③:速度制限後の世界で「できること」「できないこと」

さて、512kbpsという、ADSL黎明期のような速度に制限された世界では、一体何ができるのでしょうか。

  • 【かろうじて、できること】
    • LINEのテキストメッセージ送受信: ほぼ問題なし。
    • Googleマップの表示: 地図の読み込みに普段の5〜10倍の時間がかかるが、なんとか現在地とルートは確認できる。
    • シンプルなWebサイトの閲覧: 画像が多いサイトは非常に厳しいが、文字中心のサイトなら我慢すれば読める。
  • 【完全に、できなくなること】
    • 動画の視聴(YouTube, Instagramリールなど): まず不可能。
    • 高画質な写真や動画の送受信: LINEで送るのも一苦労。
    • 快適なWebブラウジング: ほぼ不可能。
    • テザリングでのPC作業: メールチェックすら厳しい。

一度この状態になると、翌日の現地時間0時(または利用開始から24時間後)にリセットされるまで、この低速状態が続きます。

検証まとめ

利用シーン1日のデータ使用量(目安)通信速度できること / できないこと
一般的な旅行利用1〜3GB高速 (5G/4G)全ての用途で全く問題なし
ヘビーユース8GB〜低速 (512kbps程度)テキスト通信は可能。動画や画像はほぼ全滅

この検証から分かることは、「普通の旅行者が普通の使い方をしている限り、Holaflyの速度制限に引っかかることはまずない」ということです。1日に8GBも消費するのは、よほど意識的に大容量通信を行わない限り、まずあり得ません。


Holaflyは「買い」か?メリット・デメリットと正直な評価

さて、最終的な評価です。この「条件付き無制限」のHolaflyは、果たしてあなたの旅にとって「買い」なのでしょうか?

Holaflyの明確なメリット

  • 圧倒的な精神的安心感: 「あと何GBかな?」というデータ残量の呪縛から完全に解放されます。これが最大のメリットです。99%の旅行者にとっては、実質的に無制限として使えます。
  • 設定が簡単でサポートも手厚い: QRコードを読み込むだけの手軽さと、困った時に日本語で頼れる24時間サポートは、特に海外旅行初心者には心強い味方です。

Holaflyの注意すべきデメリット

  • 厳密には無制限ではない: ノマドワーカーのように、旅先でPCにテザリングして大容量の仕事をこなすヘビーユーザーには全く向きません。
  • 料金が割高: 「私は1日1GBも使わないな」というライトユーザーにとっては、他の固定容量プランのeSIMに比べて明らかに割高になります。
  • 【最重要】テザリング(ホットスポット)が利用できない国が多い: 私の検証ではテザリングを使いましたが、実はHolaflyはテザリングに対応していない国・地域が数多く存在します。 例えば、アメリカ、日本、韓国、中国、香港など、人気の渡航先の多くが非対応です。購入前に公式サイトで、自分の渡航先がテザリングに対応しているか、必ず確認する必要があります。

結論:Holaflyはこんな人におすすめ!

以上の検証結果とメリット・デメリットを踏まえ、私はHolaflyを以下のように評価します。

  • Holaflyを心からおすすめする人
    • データ残量を気にするのがストレスで、お金で安心を買いたい人
    • 動画視聴やSNS投稿など、データ消費量を気にせずスマートフォンをたくさん使いたい一般的な旅行者
    • 通信設定に自信がなく、手厚い日本語サポートを重視する人
  • Holafly以外の選択肢を検討すべき人
    • PC作業などで大量のデータ通信をするヘビーユーザー
    • テザリング(ホットスポット)が必須な人(渡航先が非対応の場合)。
    • 通信費を1円でも安く抑えたいコスト重視の人(1日1GB程度の固定容量プランで十分です)。

まとめ

Holaflyの「データ無制限」は、「一部のヘビーユーザーを除いた、99%の一般的な旅行者にとっては、速度制限を気にすることなく、心置きなくデータ通信を楽しめる非常に便利なサービス」です。

データ残量を気に病むことなく、目の前の美しい景色や楽しい体験に集中できる。その精神的なメリットは、少し割高な料金を支払う価値が十分にあると、私は感じます。

ただし、その裏には「公正利用規約」というルールが存在すること、そして「テザリングの可否」という重要な制約があることを、契約前に必ず理解しておきましょう。


コメント

タイトルとURLをコピーしました